スイス旅行|アルプスと湖の絶景!”リギ山”を120%楽しむ方法

リギ山ブログのアイキャッチ ヨーロッパ旅行

スイスといえばアルプスの山々や澄んだ湖など、美しい自然に囲まれたイメージがありますよね。
それもそのはず、スイス国内には4000mを超える山が連ねており、またいくつもの湖を抱えているため、毎年世界中からその美しい景色を見ようと多くの観光客が訪れています。

ただ、旅行だと時間や金銭的な制約もあって、マッターホルンなどの名峰までは行けないけれど、ちょっと近場でハイキングをしてみたい、ということもありますよね。

都市部から気軽に行ける山に行きたい!

高山病がちょっと不安…

そんなあなたにお勧めしたいのが、チューリッヒやルツェルンからもアクセスのよい「リギ山(Rigi kulm)」。電車や登山鉄道の車窓から見える景色にうっとりしていると、あっという間に山頂付近に到着。登山鉄道から降りたとたんに360度の絶景パノラマビューを楽しむことができます。

しかも!リギ山はスイストラベルパスの有効路線で無料で乗り降りができます。
他の山岳交通の場合は最大でも50%OFFまでがほとんどなので、他の山に比べるとお得に登ることができます。

スイストラベルパスの金額は下記の通りです。(2024年9月現在)

2等1等
3日間CHF 244CHF 389
4日間CHF 295CHF 469
6日間CHF 379CHF 602
8日間CHF 419CHF 665
15日間CHF 459CHF 723
▷スイストラベルパスの詳細はこちら
https://www.myswitzerland.com/ja/planning/transport/tickets-public-transport/swiss-travel-pass/

今回は私が実際に行ったルートである
往路:チューリッヒ→リギ山、復路:リギ山→ルツェルンまでの旅を感想も交えてご紹介します。

全体像はこんな感じです。(※2024年8月時点)

・行き

10:05 チューリッヒ中央駅(ZurichHB)発
10:45 アルトゴルダウ駅(Arth-Goldau/SBB)到着
<乗り換え 徒歩5分>
11:08 アルトゴルダウ駅(Arth-Goldau RB/登山鉄道)発
11:47 リギ山頂駅(Rigi kulm)到着

・帰り

14:00 リギ山頂(Rigi kulm)発
14:13 リギ カルトバット ファースト駅 (Rigi Kaltbad First/登山鉄道)着
<乗り換え 徒歩3分>
14:40 リギ カルトバット 駅((Rigi Kaltbad /ケーブルカー)発
14:50 ヴェッギス駅(Weggis/ケーブルカー)着
<乗り換え 徒歩13分>
15:05 ヴェッギスフェリー乗り場(Weggis)発
15:49 ルツェルン(Luzern)着

是非スイス観光の参考にしてみてください。

リギ山とは

スイスの中央部に位置するリギ山は、チューリッヒから約1時間半、ルツェルンからも1時間半程度のアクセスのよさを誇ります。
標高は1797mとスイス国内の中ではそれほど高くはないものの、日本の高尾山は599m、筑波山は877mなのでそのあたりよりはずっと高い山です。
ちなみに富士山で言うと2合目あたりが1700m地点になります。
ルツェルン湖、ツーク湖、ラウエルツ湖の3つの湖に囲まれており、遠くにはアルプス山脈やジュラ山脈などが臨めます。

ラテン語の“レギーナ・モンティウム Regina Montium(山の女王)”から名付けられた「リギ山」。
のどかな草原で草を食んでいる牛たち、彼らが鳴らすカウベルの「カランカラン」という音色。
湖に囲まれた優美な景色。女王の名前がぴったりに感じます。

かつてはヨーロッパ中の国王や貴族らがリギ山のホテルに宿泊し、ご来光を見るのが当時のトレンドだったとか。
ちなみに1873年には岩倉使節団も訪れたそうです。

チューリッヒからリギ山へのアクセス

今回はチューリッヒからリギ山に向かったので、そのルートをご紹介します!

電車:チューリッヒ中央駅→アルトゴルダウ駅

チューリッヒ中央駅(ZurichHB)からルツェルン(Luzern)行きの電車に乗り、2駅目のアルトゴルダウ駅(Arth-Goldau)を目指します。
※時間によってはアルトゴルダウ駅(Arth-Goldau)行だったり、ミラノ中央駅(Milano Centrale)行の場合もあります。

ホームの番号はいつも決まっているわけではないですが、5~10番がメインです。
googlemapでチューリッヒ発リギ山着で検索すると、発車時刻やプラットフォームの案内が出ているのでそこを参考にすると便利です。
これまで何度も使っていますが、今のところ私は情報のズレに出くわしたことはありません。
※ただし急なホーム変更などもあるので、駅の電光掲示板もチェックしてください

さていよいよ列車に乗ります!先日スイスに引っ越してきたばかりなのでとっても楽しみです。
スイスの列車には「一等席」と「二等席」があり、車両に「1」「2」と記載があるので、購入したチケットにあった車両に座ってください。
たまに同じ車両でも1階と2階でクラスが異なる電車も見るので注意が必要です。

列車にはお菓子の自動販売機、コンビニのようなコーヒースタンドや、無料のトイレがあります。
スイスでは無料のトイレはとってもありがたい存在で、チューリッヒ中央駅のトイレだと1.5スイスフランくらいします…

人気の観光地なので列車内は若干混雑はしますが、立っている人は数名程度で少し待てば座れる印象でした!
相席になるケースも結構あるので、座りたい場合は「Do you mind if I sit here?」と聞けば、大体は「Sure」と快く座らせてもらえます。

スイスの列車は飲食OKなので、みんな思い思いに朝食をとっていました。
朝早くに出発する場合はパンやドリンクを買って乗車、朝ごはんを電車で食べるのもおすすめです。

外の景色に見とれていたらあっという間に乗換駅のアルトゴルダウ駅(Arth-Goldau)に到着です。
下車して、電車の進行方向に沿って真っすぐ歩いていくと、バスロータリーの奥に登山鉄道の駅「Arth-Goldau RB」が見えてきます。 右側の階段もしくはエレベーターから上の階に登り、登山鉄道に乗り換えます。

登山鉄道:アルトゴルダウ駅→リギ山頂駅

この登山鉄道の乗車時間は40分。窓から見える景色はまた圧巻で、ぐんぐんと登っていくにつれてよりのどかな風景が広がっていき、地上の建物がどんどん小さくなり、まるでミニチュアの世界を見ているような景色が広がります。
途中車窓からロープウェイが見えますが、美しい草原と山々、青い空に浮かぶロープウェイだけで
すでに絵になる美しさです。

リギ山の楽しみ方

山頂からの景色

登山鉄道で約40分ほど揺られていると、いよいよ山頂駅に到着。
列車から降り立った瞬間から息をのむ美しさです。 まず最初に目に飛び込んでくるのが、広大な草原、大きな湖、遠くにアルプスの山々。また聞こえてくるのは草を食んでいる牛たちのカウベルの音。一瞬にして自然の美しさに心を奪われます。

山頂までは少し歩いて登ることができます。コースは二種類でその名も「若者向け」「ご年配者向け」。ネーミングがストレートすぎる気もしましたが、「ご年配者向け」のほうが景色がきれいだそうなので、今回はこちらから登りました。

山というよりは丘くらいの傾斜で、道も舗装されているので楽々登れます。
登っていくうちにだんだんとルツェルン側のレイクビューが見えてきますが、開けた景色も圧巻です。

スケールが大きく、体全体、五感すべてで自然を味わうことができます。

山頂でのランチ

山頂駅にはレストランも完備されているので、ここで昼食をとるのもおすすめ!
注文は丸亀製麺のようにカウンターに沿って並び、順番が来たら店員さんにメニューを注文、
レジで会計しつつお皿を受け取るスタイルです。
メニューはソーセージやミートボール、パスタなど!少々値は張りますが旅ご飯としてはぴったりです。

レストラン内で食べることも可能ですが、もし空いていたら断然テラスがおすすめ!絶景を眺めながら食べるランチは味も格別です。

ちょっと節約したい、、、という方はパンや軽食などを持参してもOK。
地元の人とおぼしき方々が、タッパーに詰めたお弁当やフルーツを楽しんでいる姿も見られました。

持ち物、服装

登山鉄道で行き来する場合は山道を歩くことはないので、普段通りの動きやすい軽装でOK。
私は8月に訪れましたが、スラックスタイプのパンツとエアリズムTシャツ、白シャツを羽織りとして着ていきました。

特に羽織とサングラスは必須です!

これはヨーロッパ全体で言えることですが、日本の夏と違って空気が乾燥しているので日差しはかなり強いです。
そのため、日向はじりじりとした暑さがあり、日影に入ると途端に涼しい、というのが特徴。
夏場であれば薄いもので十分ですが、脱ぎ着して調節ができるように羽織は準備しておくとよいです。
また、日差しから目を守るためにサングラスはマストです。
ちなみに私はサングラスを持っていかなかったため、終始目を開けられず強烈な太陽光にやられました。

リギ山からルツェルンへのアクセス

帰りは来た道を戻ってもいいのですが、ルツェルン側に下山してそのまま観光するのもおすすめです!
このルートだとケーブルカーやフェリーを楽しむことができるので、
列車旅とはまた違ったスイスの景色を味わえます。

登山鉄道:リギ山頂駅→リギカルトバットファースト駅

下山の時も乗り場は到着駅と同じです。ただし、リギカルトバットファースト駅(Rigi Kaltbad First)行の列車に乗るので、駅員の方に行先を確認してから乗ると安心です。
2024年8月時点では1時間に1本しか走っていないので、あらかじめ何時の電車に乗るかを計画しておくことをお勧めします!

さていよいよ出発です!ここからリギカルトバットファースト駅(Rigi Kaltbad First)までは約13分なのであっという間です。
到着地点にはスパ施設があり、本格的なハイキングを楽しんだ人たちの癒し空間になっている模様。
次回はハイキングとこちらのスパをセットで楽しみたいです!

ケーブルカー:リギカルトバットファースト駅→ヴェッギス駅

※写真はイメージです。

ケーブルカー乗り場に移動し、終点のヴェッギス駅(Weggis)まで向かいます。
さすが人気の観光地で8月はハイキングの最適シーズンでもあることから結構並んでいました。
私も1本見逃したので、ここでは少し時間に余裕を見ておくとよいかもしれません。

ケーブルカーはこれまでとは違い、車内が割と混雑しており日本の満員電車を思い出します。
とはいえケーブルカーから見える景色は登山鉄道とはまた違って、より臨場感のある風景を楽しむことができるのでとってもおすすめ。
窓際や最前列に立てたらラッキーです。

ただしちょっと揺れます。揺れ方もジェットコースターの浮遊感にやや近いので、
絶叫系がとっても苦手!という人は少し手に汗握るかもしれません。
もちろん常時揺れているわけではなく、道中2,3回程度だった点と、浮遊感もちょっとしたものなので過度に恐れる必要はありません。
ただ浮遊感の苦手レベルは個人差が大きいので念のため。

こちらもおよそ10分の乗車です。個人的にはもっと乗っていたかった…と名残惜しんでしまうほど素敵な景観でした。
下車後はヴェッギス(Weggis)のフェリーターミナルまで徒歩で15分ほどです。
ちょっと距離はありますが、街並みが可愛らしく、歩いているだけでもわくわくします。
ちなみにこのフェリースイストラベルパスの対象です。

フェリー:ヴェッギス港→ルツェルン港

さて、いよいよ乗船です!船にも電車と同様「一等席」と「二等席」があるので、
ご自身のチケットにあっているか確認をお忘れなく!

約45分のクルーズで終点ルツェルン(Luzern)を目指します。
湖では自家用とおぼしき小型の船でクルーズしているグループや、
湖畔でビーチのようにリラックスしている人たち、
海水浴ならぬ湖水浴を楽しむ人たちなど、海がない国ながらもウォーターアクティビティを楽しんでいる人たちがたくさん。中には手を振ってくれる人たちも。

この日は30度越えで結構暑かったので、船のデッキに立っていると風がとっても気持ちよかったです。
マウンテンビューの後は船に揺られて湖のクルーズを楽しむ。
とってもスイスらしいアクティビティだなと感じました。

ルツェルン観光についてはまた別の記事でご紹介できればと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

リギ山はスイスの名峰と比較すると馴染みがない方も多かったかもしれませんが、実は都市部からのアクセスのよさや気軽に山頂まで行ける点でとってもおすすめな山です。

今回はチューリッヒ→リギ山→ルツェルンのアクセスを詳細にご紹介しましたが、
ほかにもルツェルンから定期船でフィッツナウ(Vitznau)、そこから登山鉄道でリギ山というルートもあります。

是非皆さんの旅程に合わせて組み込んでみてはいかがでしょうか?