海外旅行に行くと、
「髪がキシキシする」
「水の味が日本と違う気がする」
といった話を聞いたことがありませんか?
実はこれ、水の性質が日本と海外で異なることが原因なのです。
日本は軟水ですが、海外の多くの地域では硬水であるため、
軟水に慣れている日本人からすると様々な点で違和感を覚えてしまうのです。
私が住んでいるスイスももれなく硬水の国で、
スーパーで売られているミネラルウォーターはもとより、
蛇口をひねって出てくる水も硬水です。
最近は美容や健康のために硬水のミネラルウォーターを飲む方も増えてきているようで、
日本でも以前に比べると多くの種類を見かけるようになりましたが、
個人的にはあまり得意ではありませんでした。
硬度が比較的低いらしい”エビアン”でもあんまり飲みたくない…
そんな硬水が大の苦手な私が、スイスでヘビロテしている対策グッズをご紹介します。
硬水と軟水の違いとは
そもそも水が硬い・軟らかい、と言われても、
飲んだ時に違和感は覚えるものの
「硬い・軟らかい」といった感覚はあまりありませんよね。
簡潔にいうと、
水の中に含まれるミネラルが多ければ硬水、少なければ軟水と言われます。
以下厚生労働省の資料からの抜粋です。
通常、炭酸カルシウムの含有量が 60 mg/L 以下の水を軟水、60~120 mg/L の水を中硬水、120~180 mg/L の水を硬水、180 mg/L 以上の水を超硬水としている。
引用:(資料)清涼飲料水評価書カルシウム・マグネシウム等(硬度)
あの味の違和感の正体は、このミネラルだったようです。
硬水生活のデメリット
硬水の国で暮らす中で感じたデメリットは以下の通りです。
ヘアケア・スキンケア編
このあたりは有名ですが、やはり体感するとつらい…。
もともと乾燥肌ではありましたが、
夏なのにも関わらず、二の腕から粉が吹いていた時は慄きました。
日本では冬でもそんな経験はなかったのに…
また、ニキビもあまりできる体質ではなかったのですが、
小鼻の周りに小さいニキビができるようになりました。
おそらく毛穴詰まりが影響していたのだと思います。
掃除・洗濯編
水回りの蛇口やシンク内などに真っ白にこびりつく水垢。
日本でももちろん発生しますが、硬水の地域ではそのスピードが比ではありません。
「カルキ汚れ」という言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、
この水垢汚れの原因はカルキ、そしてカルキの大元はカルシウムだそう。
前述の通り、硬水にはカルシウムが多く含まれているので、
濡れたまま放置していると、あっという間にカルキの汚れで真っ白になってしまいます。
最初は照明のせいかな?と思っていたのですが、やはり硬水の影響だそうです。
飲食編
これは好みの問題もあるかもしれませんが。
スイスのスーパーでも広く販売されている「エビアン」は日本でもなじみがあり、かつ安いので、
外出時にペットボトルの水を買うときは選びがちですが、あまり好みではありません。
日本でも以前販売されていた「ボルビック」は軟水らしいのですが、
スイスのスーパーではフレーバー付きのものしか見かけないため買えていません。
硬水対策で役立っているグッズ
ヘアケア・スキンケア編
私もアラサー女子。
今の髪やお肌の調子を整えたいのはもちろん、
このまま放置して歳を重ねた時の影響を考えると恐怖で夜も眠れません。
そこで私が美容の観点から、実際に硬水対策で使用しているものや習慣をご紹介します。
髪をサラサラに保ちたい!
長時間硬水を浴び続けることになるシャワータイム。
この水を軟水に変更することで髪、および全身のお肌に対する悪影響を軽減しています。
使用感は日本のシャワーと変わらず、髪の軋みや頭皮の乾燥などのトラブルは今のところありません。
ヘアケア用品は日本で使っていたものを持参して使用しているので、
日本にいるときと変わらない髪質を維持することができています。
現在はイオナックさんにお世話になっています。
一般的には4か月ごとにフィルターを交換すればOKとのこと。
(※硬度の高い地域ではそれよりも短くなることもあるらしいです。)
私は日本で購入して持っていきましたが、
海外配送も対応してくれるらしいので入手しやすさも嬉しいポイントです。
乾燥や毛穴つまりを防ぎたい!
硬水の地域では、なるべく硬水に触れないようにお風呂の回数を減らしたり、
朝の洗顔はせずにふき取り化粧水だけで済ましてしまう方も多いのだとか。
スイスは湿度が低くカラッとしているので、じっとりとした汗はかかないのですが、
30年弱日本で続けていた習慣を急に変えるのはなかなかハードルが高いもの。
お風呂については上記の通り、
軟水化シャワーヘッドに切り替えて毎日シャワーを浴びています。
ただ、日本では朝起きたら水道水で洗顔していましたが、
それを思い切って辞めて、代わりにふき取り化粧水を使用するようになりました。
スイスに来たばかりの頃は、水道水で顔を洗ってからふき取り化粧水を使っていたのですが、
洗顔をやめてふき取り化粧水のみに変更したところ、小鼻の周りの赤みがひきました!
恐るべし硬水です。。
お肌に関しては個人差が大きいので一概には言えませんが、個人的には肌トラブルなく過ごせています。
私は日本にいた時から無印の化粧水ユーザーだったので、
無印のふき取り化粧水を持参しました。
2024年5月にリニューアルされたクリアケアシリーズのものをチョイスしています。
毛穴つまりにもおすすめとのことなので、
今のところその効果を発揮してくれているのではないかと思います。
ちなみにスイスでは、お肌の保湿を目的とした化粧水はほとんど販売されておらず、
ふき取りタイプがほとんど。
日本でも有名なビオデルマなども手に入ります。
ただふき取り化粧水だけだと、乾燥肌の私からすると少し心許なさを感じてしまい、
保湿用化粧水がないか探していると、
アベンヌのスプレータイプの化粧水がこちらにも販売されていました。
日本でも使用したことがあったので安心です。
保湿という観点からは物足りない気もしますが、ないよりはあったほうがいいかな、
という気持ちで使っています。
こちらはいわゆるドラッグストアのような薬局で手に入りました◎
たまに2本でセール、等の対象になっているので見つけたらラッキー。
私も20%OFFのCHF.18くらいで購入できました!
掃除・洗濯編
家事に直結する分野は毎日の作業に関わるので、QOLを左右するものばかり。
こちらも対策方法をご紹介します!
頑固なシンクのカルキ汚れを何とかしたい!
また無印良品の商品ですが、決して宣伝ではありません(笑)
こちらは日本にいるときから愛用していたのですが、
商品名の通り水回りやコンロにこびりついた汚れを、
ざらざらしたシートでこすることで掃除ができる優れものです。
しかも全然やぶれない!
このシートはヨーロッパの強力なカルキ汚れにもその力を発揮してくれます。
シートでシンクや蛇口などの水垢汚れをこすれば、もうピカピカになります!!
このような安価な便利グッズはヨーロッパでは手に入らないので、
大人買いして持参することをお勧めします。
こんなに無印にお世話になっているにも関わらずスイスには無印はありません…
以前はあったものの撤退したらしいです。
お隣ドイツやフランスにはあるらしく…うらやましい。
洗濯物の変色を防ぎたい!
これは対策というよりマストで必要なものです。
これを入れることで硬水からカルキを除去することができるらしいのですが、
逆に使わないとカルキが洗濯機に詰まってしまい故障してしまうのだとか…!
スイスに来たばかりの頃はどのくらい入れるのかあまりわからず、
なんとなくの量で使っていたら全然足りなかったらしく、
これが原因で白Tが若干黒ずんでしまいました。
しかしこのカルゴンが結構高く…
1本で1か月も持たないのにCHF.10(170円換算で1700円)と痛い出費なのです。
ただ「洗濯機が壊れるよ」という人質を取られている以上
使わないわけにはいかないのが現状です。。
飲食編
飲み水はもちろん、自炊の食事をもっとおいしくしたい!
BLITAとはピッチャーに専用のカートリッジを取り付けて使う浄水ポットです。
こちらは日本でも販売されているので実際に使っている方も多いかもしれません。
私も日本にいるときから使っていたので、余っていたカートリッジを持参したのですが、
日本で販売されているものは日本専用の仕様なのか、
スイスの水道水をろ過してもあまりおいしくありませんでした…
BLITAはドイツで誕生したので、お隣のスイスでも販売されており、
結局、現地のスーパーでカートリッジを購入しました。
ピッチャーは日本で購入しましたが、問題なく装着できています◎
スイスのものを使うと問題なく飲めているので、気になる方は現地で購入してもよいかもしれません。
ちなみに飲料水だけでなく、
お米を炊くときやスープを作るときなどはブリタの浄水を使うようにしています。
ブリタの水を使った時の方がお米も断然美味しく仕上がります。
まとめ
今回は主に硬水のデメリットとその対策についてご紹介しました。
硬水はミネラルが多く体にいい面もありますが、
髪や肌、機械にまで悪影響があり、
それに対処するための商品があることから、
蛇口をひねった水でなんでもできる日本は恵まれていたなぁ。
と改めて感じました。
硬水の地域で暮らしている方、旅行に来られる方は是非参考にしてみてくださいね。