スイス旅行|水曜無料!印象派作品の宝庫チューリッヒ美術館の見どころ攻略マニュアル

ヨーロッパ旅行

ヨーロッパの美術館といえばフランスの「ルーブル美術館」や「オルセー美術館」などをぱっと思いつく方も多いと思いますが、スイスにも数多くの美術館で名作が展示されています。

そんな数ある美術館の中でも、スイス国内最大規模を誇るのが「チューリッヒ美術館」。
日本でも人気の印象派作品をはじめとして、多くの絵画や銅像などの作品が展示されています。

展示作品自体が素晴らしいことはもちろん、
チューリッヒ中央駅からトラムで数分で行けるアクセスのよさも魅力のひとつ。
スイス旅行の際は、チューリッヒ中央駅が基点になることが多いかと思います。
そこからちょっと美術館に足を伸ばしたり、帰国の飛行機の時間まで寄ってみたりできる点も嬉しいポイントです。

それほど混雑していないのに名画にたくさん出合える、
チューリッヒ美術館の魅力とアクセス方法をご紹介します。

チューリッヒ美術館の基本情報

チューリッヒ美術館とは

チューリッヒ美術館は1910年に開館以降、4度の増築を重ねて、
今やスイス国内で一番大きな美術館となっています。
美術コレクションの目録には10万点以上の作品が含まれているのだとか。
モネやゴッホ、ピカソなど誰でも一度は聞いたことのある巨匠たちの作品が、あちこちに展示されていました。

入場料

通常CHF 23で約4,000円ほどです。(レートはCHF1=170円換算)
日本だと企画展のみにチケット代がかかるケースも多いですが、ここでは入場料がかかります。
日本一チケットが高いと言われている徳島の大塚美術館でさえ、当日3,300円です。

ちょっとお高いなぁ…

そんなあなたに朗報です!
なんとこちらのチューリッヒ美術館は水曜日は無料で入ることができます。

残念ながらスイストラベルパスの対象外となっているので、少しでも節約したい方はぜひ水曜日に行くことをお勧めします!

開館時間

美術館の開館時間は以下の通りです。

  • 月曜日:休館
  • 火曜日10:00〜18:00 
  • 水曜日:10:00〜20:00 
  • 木曜日:10:00〜20:00 
  • 金曜日:10:00〜18:00 
  • 土曜日:10:00〜18:00 
  • 日曜日:10:00〜18:00 

チューリッヒ中央駅からのアクセス

チューリッヒ中央駅
ここを背にして目の前にあるトラム乗り場から乗車します。

美術館まではチューリッヒ中央駅からトラムで1本なのでとっても簡単。
Tram 3(緑色)「Zurich,klusplatz」行に乗って3駅目です。
トラムの乗り場も鉄道駅の大きな出口から出てすぐ目の前にあるので安心です。

そこからリマト川を渡って約5分、「kunsthaus」で下車すると、道路を挟んで両サイドに美術館が見えます。この黄金に輝く扉が入口の目印です。

ちなみに、この日初めてチューリッヒを1人で歩きましたが、
方向音痴な私でもすんなり行くことができたので、行き方はそれほど難しくないかと思います。

住所:Kunsthaus Zürich Heimplatz 8001 Zürich スイス
最寄り駅:kunsthaus( Tram 3 / Tram 5 / Tram 9 / Bus 31)
※チューリッヒ中央駅から行く場合はTram 3です。

入場の仕方と経路

step1.受付

入ると広い空間が広がっていて、目の前には受付カウンターがあります。
水曜は無料なのですが、念のためチケット購入は必要かどうか確認したところ、

今日は無料なので、ロッカーに荷物を預けて行っていいよ!

とのこと。
カウンターの方はとっても親切でチャーミングな方でした。

訪問後に他の方の口コミを見ると「シールを貼るように言われた。」とのコメントも見ましたが、
私は特にそのような指示はありませんでした。
もし気になる場合はカウンターで確認すると安心です。

step2. 荷物預け入れ

ロッカーは、入口から見て右手の階段を降りると見えてきます。
ロッカーは無料で使用できるので、手持ちの現金がなくても大丈夫!
近くにお手洗いもあります。こちらも無料で利用可能です。

step3. 順路

この後が少し注意なのですが、
ロッカーに荷物を預けたら、降りてきた階段を上って元の場所に戻り、
中央にある大きな階段を上って作品の鑑賞を始めることをお勧めします!
ヨーロッパでは地上階を「0階」とカウントするので、1階上がったところが「1階」です。
そのように数えて1階から3階まで数多くの作品が展示されています。

ゆっぴ
ゆっぴ

地下のロッカーからそのまま廊下を進むと、カフェやショップに行きついてしまい、一瞬迷子になりました…!

後日チューリッヒ美術館について調べていると、私が見ていない展示があったので、
未開拓のエリアがありそうでした…!
おそらく上記のカフェを抜けた先に本館があったようです…
皆さまはぜひそちらも楽しんでください…!

印象的だった作品3選

Exhibition view (コンテンポラリーアート)

インパクトが一番大きかったのはこちらのアート。
チームラボを彷彿とさせるような音と光の空間でした。
このような展示があることを前もって知らず、
またこのアート空間の外からも、全然その存在に気づけない仕掛けになっていたので、
見つけた時は思わず「わぁ!」と声が漏れてしまいました。

もちろん音に合わせて色が変わる演出がきれいだったのですが、
この空間を見つけるまでがちょっとした冒険のような気持ちになるのです。

壁にぽっかりと洞窟のような穴が開いていて、中に何があるかわからないけど入ってみたくなる。
最初はそんな好奇心がくすぐられます。
周りの音が遮断された、ちょっぴりドキドキする道を進むと、開けた瞬間このアートと出合うのです。
ここまでの演出がとってもわくわくさせてくれました。

ルノワール/イレーヌカーンダンヴェール嬢 可愛いイレーヌ

チューリッヒ美術館の中で目玉の1つでもある「イレーヌカーンダンヴェール嬢」。
ルノワールによって1880年に描かれた、世界で最も有名な少女像の異名を持つ作品です。
少し調べたところ、この作品は第二次世界大戦中にナチスの手に渡ったものの、
戦後本人の元に返され、そのあとさらにスイスのコレクター、エミール・ゲオルク・ビュールレに売られたとのこと。

その絵画の少女の美しさはさることながら、
混乱の世でも生き残り、今自分の目の前にあるということに感動しました。

また、ルノワールは印象派作品を描いていたのに、その後伝統的な絵画技法に戻ったのだとか(何もお金に困っていたらしい…!)。

このイレーヌカーンダンヴェール嬢も、お顔や髪は古典的なタッチで、
背景は荒々しい印象派らしいタッチで描かれており、
古典的な絵でないと売れないけど、でも印象派のエッセンスは捨てたくない…!と、
ルノワールも苦悩していたのかな、なんて思ってみたり。(個人的な解釈です!)

睡蓮

横長の大作が3つ、ひとつの空間にコの字に展示されており圧巻でした。
日本でもモネの睡蓮は各地で見ることができ、私も何度か見たことがあるのですが、
何度見てもやはり見とれてしまいます。

モネの目を通して描かれた景色を見ていると、私もどこかで同じ景色を見たことがあるような気持ちになります。
思い出に残っている映像って写真ではなく、どことなくぼんやりとしているイメージが強いので、
モネの写実的ではない作品と自分の記憶がリンクしているのではないかな、と思ったりします。
私はアートも脳科学も専門ではないので、あくまでも個人的な感想ですが。
この絵を見ながら、原田マハさんのジヴェルニーの食卓を再読したい気持ちが溢れています。

まとめ

いかがでしたでしょうか? 

先ほどご紹介した3つ以外にも、たくさんの素敵な作品に出合うことができて、
とっても濃密な時間を過ごすことができました。
入場無料の日でもそれほど混雑しておらず、ゆっくりと見て回れたのでとってもおすすめです。
気になった方は是非スイス旅行の旅程に組み込んでみてください♪